菊花展 *18

菊 (きく)
(大輪の菊や、小菊、スプレーマム、
ポットマムなど、いろいろ掲載)

(Florist's chrysanthemum)
・菊(きく)科。
・学名 Chrysanthemum morifolium
Chrysanthemum : キク属
morifolium : クワ属(Morus)のような葉の
Chrysanthemum(クリサンセマム)は、ギリシャ語の
「chrysos(黄金色)+ anthemon(花)」が語源。
・開花時期は、10/20頃〜12/20頃。
・東洋で最も古くからある鑑賞植物らしい。
平安時代に中国から渡来。
改良が重ねられ多くの品種がある。
園芸品種としては「スプレーマム」や「ポットマム
などがよく知られる。

・「きく」は漢名の「菊」を音読みしたもの。
また、「菊」の漢字は、散らばった米を
1ヶ所に集める、の意で、菊の花弁を米に
見立てたもの。
漢名の「菊」は”究極、最終”を意味し、
一年の一番終わりに咲くことから名づけられた。
・大輪の菊はよく菊花展で見かける形で
文化の日(11/3)前後が見頃。
菊花展で見られるのは
「厚物(あつもの)→ 大輪もの」と
「管物(くだもの)→ 細い花びら」に分けられる。


・中国では菊は不老長寿の薬効があるとされ、
陰暦の9月9日(重陽節句)には菊酒を飲み
長寿の祈願をした。これがしだいに日本にも伝わり、
菊の花を酒に浮かべて飲み花を鑑賞する
重陽の宴」が催されるようになった。
のちに菊は皇室の紋章になり、日本の国花になった。
(日本の国花は、この菊と桜の2つ)
・中国で呼ばれる「四君子(竹、梅、菊、蘭))」
の一つ。水墨画の画材にもよく使われる。


・花の盛りは11月だが、冬になっても「残菊、晩菊」
というサブネームで咲き続ける。これらはだいたい
小菊のことだが、野性味の濃い小菊は寒さには強い。
これらは冬になっても咲いているので「冬菊」とも、
寒気の中で咲いているので「寒菊」とも呼ぶ。
しかし、年を越える頃にはやはり枯れてしまう
→ 「枯れ菊」になる
・ことわざ。「春蘭秋菊倶に廃す可からず」、
(しゅんらんしゅうぎくともにはいすべからず)。
両者ともにすぐれており捨てがたい、の意。